スエズ運河 コンテナ船 賠償金の責任はどこの国?日本にも責任が?

 

通行再開はいつか?賠償金の責任はどうなっているの?どこの船?誰が運転してた?
どこの国の責任?座礁した原因や理由?日本への影響は?調べてみました!

[通行再開はいつか?]

エジプトのスエズ運河で座礁した大型コンテナ船「エバーギブン」(正栄汽船)の離礁が成功し、29日夕(日本時間30日未明)に運河の通航が再開しました。

23日朝の座礁から6日あまりを経て、アジアと
欧州を最短距離で結ぶ海運の大動脈が現在正常化に向かっているようです。

スエズ運河庁のラビア長官が29日夜、同庁の所在地イスマイリアで記者会見を開き、運航再開を発表しました。
運河内や両端で足止めされた船は計422隻にのぼるとされ、通過し終えるのに3日から3日半かかるとの見通しを示しているようです。(通航が再開した29日午後6時から30日午前8時までに113隻を通過させるとした)

[賠償金の責任は?どこの船?]

座礁による損失は「1日十数億円」ともいわれ、これには徴収できなくなった船舶の通航料や、運河修繕の費用なども含まれており、同船を所有する今治造船のグループ企業の正栄汽船(愛媛県今治市)を相手取って
賠償を求め、エジプトなど現地の裁判所に訴訟を起こす公算が大きいようです。

ちなみにスエズ運河の通航料は1回当たり約3000万~5000万円程度とみられ、通航船舶は1日当たり約50隻に上ります。

1日遮断すると
それだけで約20億円前後の損失が生じる計算となります。

座礁した船は、台湾の海運会社、エバーグリーン・マリンが運航し、ドイツ系の船舶管理会社、ベルンハルト・シュルテ・シップマネージメントが乗組員らを
手配していました。海運会社は巨額投資が必要になる造船を行わずに運航用船舶を調達し、船主は船舶管理を別会社に委託し海運会社からリース料を受け取るという仕組み。

「用船契約」と呼ばれる、世界の海運業界
では一般的で、日本では明治時代から採用されている、リスク分散の仕組みになっているようです。

[運転してたのは誰?]

リスク・責任の観点からか「誰」という情報は見当たりませんでしたが、この船を運航する台湾の長栄海運は、座礁により発生が予想される賠償責任は、船のオーナーが負うなどとする
見解を表明しているようです。

コンテナ船は愛媛県今治市の正栄汽船が所有しているので損害の請求はそこへとなりそうですが、中には運用に問題があるのでは?という意見も多くあるようです。
金額が大きいため台湾としてもなるべく少額で抑えたいでしょうから、責任を擦り付けにきているのかもしれませんね。

[どこの国の責任?座礁した原因や理由は?]

運用に問題があるのなら台湾、船や走行に問題があるなら日本ということになります。

座礁した原因や理由は現在調査中のようですが、「技術的か人的ミスの可能性」もでてきているようです。
運河庁は当初、砂嵐による視界不良と強風が原因との見方を示していたようですが、砂嵐や強風などが原因ではなく、技術的問題として調査を進めていくようです。

もし、これにより原因が
技術的問題、人的なミスであったなら責任を負うのは日本ということになりそうです。

振り返って考えてみると今まで砂嵐や強風などはあったにも関わらず、こういった事故は起きてません。
となるとやはり人的なミス…責任は日本…ルートを決めた台湾ではなく、操縦していた技術なのかなという気がします。

[日本への影響は?]

加藤勝信官房長官は29日の記者会見で、スエズ運河で大型船が座礁し航路を塞いでいる問題に関し「日本への影響は限定的とみられる」と述べられてたようです。

理由としては「日本商船隊が運航する日本発着の輸送での滞船は
数隻程度」な為のようです。

しかし、「日本のエネルギーの安定供給に特段の影響はないが、市場価格の動向は注視していく必要がある」とも述べられていることから、少なからずとも影響はあるといえそうです。

具体的には日本の消費者にとっての主な影響として考えられるのは、運賃上昇にともなう輸入品の値上がり、「空コンテナ」の不足だといえそうです。船が遅れて港に到着すれば、空になったコンテナがアジアに戻るのも
遅れてしまう可能性があるようなのでそこで食品などの品切れや、続けば値上がりなどが予想されそうです。

ちなみに世界の海上貨物の30%(自動車部品や木材、食品など)ほどが、スエズ運河を通っているようなので
全く影響がないとは考えにくそうですね。

また、スエズ運河では29日夜に通航が再開されましたが、物流の先行きは不透明感が強いようで、物流への影響は今後数週間続くとの見方もでているようです。

影響が長期化すれば、新型コロナで落ち込んだ世界経済に更なる重しとなりかねないので、一刻も早い解決を望みたいですね。

以上、「スエズ運河」通行再開はいつか?賠償金の責任はどうなっているの?どこの船?誰が運転してた?
どこの国の責任?座礁した原因や理由?日本への影響は?の紹介でした!